Feature 京都の企業特集


伝統工芸の担い手になろう。
京鹿の子絞振興協同組合のインターンシップで体験する「職人の世界」
こんにちは!地域企業インターンシップ促進プロジェクトです。
今回は、京鹿の子絞(きょうかのこしぼり)振興協同組合さまのインターンシップの取り組みについて、ご紹介いたします。
- まず、「京鹿の子絞」とは何なのか、教えてください。
「京鹿の子絞」とは、国指定の伝統的工芸品の一つで、きものや帯などの和装品を制作する技法の一つです。
「絞り染め」は、衣裳の模様を表現する技法の一つで、布を絞るなど防染処理をした後で染料に浸し、色の濃淡により模様を生じさせるものです。
この技法は古来より伝わるもので、日本では千数百年も前から行われてきました。「鹿の子(かのこ)」という名前の由来は、できあがった模様が子鹿の斑点に似ていることから名付けられたと言われています。
- 業界でのお仕事の内容を教えてください。
「京鹿の子絞」の製造は、多くの工程に分かれています。
例えば、きものなどのデザインとなる下絵を書く工程、下絵を基に染め分けを行うための「括り(くくり)」などを行う工程、染料に入れて染色する工程、染色した生地を後処理する工程など、多くの職人の手を渡って一つの製品が完成します。
また、「絞り染め」の技術・技法にはいくつもの種類があり、そのどれもが職人による手作業で進められています。
- どんな方が働かれていますか。
伝統工芸を担う職人のほとんどが60歳以上になっており、後継者不足が課題となっています。
- 組合で実施されるインターンシップの基本事項を教えてください。
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実施形態:オフライン
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場所:京染会館5・6階(京都市中京区西洞院通四条上る蟷螂山町481)
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開催期間:2024年12月21日(土)~2025年1月25日(土)
- インターンシップのプログラム内容や特徴は何ですか。
約1カ月を通して、「京鹿の子絞」の各工程を、最初から最後まで体験できる点です。
本来、多くの工程を経て製造する「京鹿の子絞」ですが、今回は「下絵作成」「絞り染め分け」「染色」の主に3つの工程を順番に体験できます。
また、自分だけのオリジナル制作物(今回はのれん)を作ることができます。
- インターンシップを通じて得られるものや学べることを教えてください。
「京鹿の子絞」は分業制ですが、今回のインターンシッププログラムによってさまざまな工程を体験することで、自分の適性を見つけることができます。自分に向いている作業を見つけることができれば、他の職種でも参考になることがあるかもしれません。
- インターンシップには、どんな学生に来てほしいですか。
京都の伝統産業・文化や、きものが好きな方、ものづくりに興味がある方に来ていただけるとうれしいです。
「京鹿の子絞」の製品を作るうえで、それぞれの工程はすごく地道な作業が多いですが、多くの職人さんの手を渡って一つの製品が作られる以上、一つ一つの作業全てが重要で欠かせないものです。
千年以上にわたって受け継がれてきた京都の伝統をつなぐ、そんな仕事に興味のある方は、ぜひ一度参加してみてください。
- インターンシップの応募に関する事項を教えてください。
○対象:京鹿の子絞に興味があり、継続して創作を続けたいと考える方
○定員:7名程度
○選考の有無:なし
○費用:材料費などとして3,000円いただきます。