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【イベントレポート】インターンシップレポート~10日間の軌跡~(京都産業大学×大谷大学3回生)
こんにちは。京都市わかもの就職支援センター(通称わかせん)です。
今回は、8月下旬~9月上旬に、わかせんで開催した「インターンシッププログラム」の様子をお届けします。
参加してくれたのは京都産業大学・大谷大学の大学3回生になります。
※開催は、2023年8月22日(火)~25日(金)、29日(火)~9月1日(金)、9月5日(火)、6日(水)。
インターンシップは全部で「10日間」。オンラインツールを活用し企業へ取材を行い、その取材を通して知りえた情報を元に、中小企業における採用活動において課題となる「母集団形成」に対して提案をまとめ、実際に提案を行いました。
最終的な提案は、オンラインを通じて、約40社に行いました。
現役大学生が考える、採用活動における母集団形成の提案とは、いったいどのようなものだったのでしょうか?
本記事でご紹介をしているので、最後までお楽しみください。
インターンシップ開催の経緯
今回のインターンシップは京都産業大学の「キャリア実習(職場体験型)」にて、わかせんが提案するインターンシッププログラムに興味関心を持ってくれた学生5名にご参加頂きました。
「キャリア実習(職場体験型)」とは?
京都産業大学が主導するキャリア教育プログラムであり、協力している国内の企業・団体での2週間(実質10日間)程度の「職場体験」と、その前後の学内での学習を組み合わせたプログラムになります。事前学習では目標設定、企業・業界研究、ビジネスマナー講義など(5日間)、事後学習では職場体験から得た学びの振り返り、成果報告(2日間)を行っています。
インターンシップ概要
日時:8月22日~9月6日までの10日間(火~金)
形式:対面
場所:キャンパスプラザ京都(京都市わかもの就職支援センター)
参加者:京都産業大学・大谷大学の大学3回生 計5名
開催の流れ ~プログラムの内訳~
インターンでは、「プレゼンテーション資料の作り方や話し方」のレクチャーだけでなく、「マナー研修」といった就活に直結する知識も習得頂きました。
しかし、何よりも、インタビューを通して企業の方と関わりを持ったり、企業の方に提案をするといったものは、インターンならではのコンテンツであったと思います。


開催の様子
1日目【オリエンテーション】
今回のインターンシップの概要や、インターンシップでの目標やゴールについてお伝え。センタースタッフも熱が入っております。
【自己紹介】
まずは親交を深めるための自己紹介。
カードを使用し、引いたカードに記載があるキーワード必ず使用しなければならない!という条件付きで自己紹介を行って頂きました。苦労しながら話す姿、ちょっと紹介が飛躍するシーン、とっても盛り上がりました。
また「このインターンで身につけたいことは何ですか?」との質問には、
<提案力・質問力・企画力、時間管理、年上の人と話す際顔をみてしっかり話せるように、問題解決力、問題発見力、コミュ力を身につける、説得力を上げる、(企画は思いつくが)企業様にどう納得いただくかを学ぶ、生活習慣を整える、採用業務・採用市場・働くことへの理解・・・>
と非常にたくさんのことを身につけたいと回答がありました。
皆さん意欲的で嬉しい限りです。
【マナー研修】
自己紹介でお互いのことを知り、仲が深まった後は、マナー研修。
研修では今回インターンにて経験するメール送付・電話かけを中心に知識を習得頂きました。企業へのインタビューはオンライン形式にて行いますが、研修の中では対面の名刺交換へも挑戦頂きました。
電話かけについては、センターのSNSでも発信しているショート動画もご覧頂きました。
午後は、明日からのインタビューに向けてレクチャーと準備。
まずはチーム分けをセンターから発表し、各チームに名前を考えて頂きました。
結果は、「チームやま」と「チームかわ」決定!
その後は、時間を余すことなく、人事業務や中小企業の特徴理解を深めるワーク&レクチャーにて知識を習得頂きました。
このパートでは、①PEST分析 ②AISAS分析といったフレームワークを活用し取り組んで頂きました。
※PEST分析とは?
外部環境を政治、経済、社会、技術の4つの要因に分類し、自社に与える影響を読み解く分析手法。
※AISAS分析とは?
消費者が商品・サービス選定から利用もしくは購入に至るまでを①Attention(注目・認知)、Interest(興味・関心)、Search(検索)、Action(購買)、Share(共有)に類型化し対策を考えるフレームワーク。
今回は、企業が認知されてから採用行動に繋がるまでの過程に落とし込み使用しました。
チーム「やま」の仮説▼
・ネットで検索するのでは
・職場環境と具体的にどのような業務を行っているかを調べるのではないか
・過去に働いていた人、同じ就活生の意見・評価を検索するのでは
・最初は軽いイベントから参加するのではないか
<質問検討>
・SNS利用状況、戦略に組み込んでいるか
実績(いいねの数、フォロワー)
・業績や福利厚生をどこで公開しているか
・就活アプリを利用しているか、どのアプリを使用しているか
・会社説明会をどのぐらいの頻度で行っているか
(どのぐらい力を入れているか)
チーム「かわ」の仮説▼
・1、2回生へは学校からのお知らせや企業紹介、授業などで受動的に受け取る、本格的に探したい人はリクナビやSNS(Tiktok、Instagram)
・社員の方が生き生きしているか(社員の学生への態度へ加えて、社員同士の接し方、第三者(親、先輩、口コミ)から得る
・話し方や社員同士のコミュニケーション、社員の仕事への価値観がしっかりしているか、一緒に働きたくなるようなものか
・面接で、面接官の雰囲気が良いと次の選考に進みたくなるのではないか
各チームから出た仮説⇒質問を整理し、明日のインタビューに備え、1日目は終了。
インタビューの前後に行う、①事前に電話連絡と②実施後の御礼メール送付は、参加学生5名の中から、ローテーション形式にて担当となるため、1日目からお二人、実際に架電とメール送付にチャレンジ頂きました。
2~4日目【企業へのインタビュー】
2日目~4日目まで1日2社、3日で6社の企業へインタビューを実施しました。1日目に考えた質問を用いて、実際に企業様へ質問をしていきます。
インタビューを追えるごとに、各チームの仮説は変化していきます。
始めは両チーム「インターン」のみに注目していましたが、インタビューや実施後の③KPTAという振り返りワークを通して、考えに変化が生まれていました。
※KPTAとは?
活動の振り返りに用いられるフレームワークのこと。
「①Keep(継続したいこと)」「②Problem(課題)」や「③Try(今後の挑戦)」を整理したうえで「④Action(具体的な行動)」を考えることで具体的な改善行動を検討します。
最初のヒアリングでは緊張も相まって
「質問後に空白の時間が生まれる」や「言葉遣いが正しくなくなる」などの
課題点がありましたが、回数を重ねるごとにみるみる改善がされ、最終日には落ち着いて丁寧なヒアリングが行えるようになりました。
最初のヒアリングでは緊張も相まって
「質問後に空白の時間が生まれる」や「言葉遣いが正しくなくなる」などの
課題点がありましたが、回数を重ねるごとにみるみる改善がされ、最終日には落ち着いて丁寧なヒアリングが行えるようになりました。

また、仮説に対して適切な質問が行えているのかを考えるために
「ロジックツリー」についても学習を行うことで、それぞれの課題に対して「漏れなく、ダブりなく」要因を整理していきました。
要因の中で、
「『根拠が薄いもの』はヒアリングを通じて検証ができないか?」といった視点でインタビュー項目にも改善を重ねて進めました。
5日目【インタビュー振り返り・プレゼン準備】
2~4日目を通して実施した企業6社へのインタビュー。ここで伺った内容や気づきを振り返り、最終プレゼンに向けて情報整理や各チームにて意見交換を行って頂きました。
最初に立てていた仮説から皆さん、ぐんと視野が広がり、最終プレゼンで提案する内容を絞っていく作業に苦労している様子。
また、短期間で仮説に対する提案を考える作業は、これまでにあまり経験したことがなかったため、非常に濃密な時間を過ごされていました。
6日目【レクチャー(スライド作成・話し方)】
6日目は、最終報告に備えて「プレゼン資料の作り方」と「プレゼンにおける話し方」のポイントをレクチャーを行いました!
午前中は、
プレゼン資料を作る上で「素早く・丁寧に」分かりやすい資料を作るために便利な機能(スライドマスター等々)や実用的なツール・サイトについてレクチャーを実施しました。
レクチャー後には「はじめて知りました!」と言いながら
休憩中にパソコンを触りながら実践している学生さんの様子が印象的でした。
また、午後からはプレゼンの話し方についてのレクチャーを行いました。
当センターで研修/セミナーでの登壇経験の豊富なマネージャーから
スピーチを行う際の心構えについてや、
話す技術として、5W1Hや起承転結の意識から、ヒーローズジャーニーの理論を通じてストーリー仕立てで聞き手の興味を引き付ける手法などについて学びながら、
魅力的に伝える手法のみではなく、
「まぬけ」に見えてしまうプレゼンの注意点などについても理解を深めることで最終報告会への準備を進めました。
7~9日目【プレゼン準備・リハーサル】
とにかくこの3日間は、プレゼン資料を作成したり、伝えたいことは何か?その思いは「どの様に表現したら伝わるか?どう話すべきか?」と資料作成とプレ実施を繰り返しました。
10日目【プレゼンテーション本番】
そして、ついに最終報告会当日を迎えました!
当日のタイムスケジュールは以下の通りで進行しました。
1.ご挨拶(5分)
2.学生からの発表(15分×2)
3.質疑応答(20分)
4.クロージング(5分)

ご挨拶
当センターから10日間の活動と本報告会の位置づけについて説明させていただきました。
学生からの発表(15分×2)
各チーム15分の発表を行いました。
チームやまはヒアリングを通じて「大学生と深い繋がりが生まれないこと」、「SNSへのノウハウ不足」が原因で企業認知が生まれていないことに対して学生の視点からの提案を行いました。
チームかわはヒアリングの事例を通じて
「企業と学生のミスマッチ」をテーマに、ミスマッチの原因の1つとして、
インターンシップの内容に原因があると考え、ミスマッチを減らすための充実したインターンシップとそのスケジュールを提案しました。
各チームは15分の尺の中で、練習の時以上のパフォーマンスを発揮し『ベスト』を尽くされていました。
それぞれのチームから母集団形成の課題に対して学生の立場を踏まえた提案が行われました。
質疑応答(20分)
今回ご参加いただいた企業/大学の皆さまについてご紹介します。
質疑応答では、発表を終えた学生に対して深堀りの質問がありました。
一部内容をご紹介させていただきます。
- Q. 企業人
- 企業のSNSにおいてどのようなコンテンツに関心があるか
- A. 学生
- 企業理念や企業の歴史についてに加えて、+α 『なぜその企業理念になったのか』についても発信してほしい
- Q. 企業人
- SNSと大手リクルートサービスをどのように使い分けるのか
- A. 学生
- ほとんどの情報は大手サービスから得るが、幅広い情報を得るために、SNSでは自分の関心のあるワードから企業を探し、深堀りに大手サービスを使うことがある
- Q. 企業人
- インターンシップにおいて1名の社員に対して、何人の学生が付いている状態が良いと考えるか
- A. 学生
- 親密な関係が聞ける/質問が行い易いといった視点で3~5名が良い
最終プレゼンを終えて
最終プレゼンには、企業人44名に参加いただき、プレゼン開催中にも多くのご質問を頂きました。
参加企業様にはアンケートにもお答えいただき、満足度高く会に参加頂けたことが分かります。
1時間という長いお時間をいただき、2チームからのプレゼント質疑応答を行いましたが、【今後も学生からの採用に関する提案を聞いてみたいと思いますか】との問いに、「とてもそう思う」「そう思う」と約96%程の参加者が回答頂きました。
▼参加企業の声
▼参加企業の声
-
事前の企業ヒアリング、課題の設定、スライド作成、プレゼンなど限られた時間の中で精一杯取り組まれたのだと感じました。
就活に関して当事者としての目線と、採用側の企業目線での勘案を今回されて非常にたくさんの気づきを持たれたのではないかと思います。
学生の皆さん、2週間お疲れ様でした。 -
結果に基づく数値的な根拠もあり、勉強になる点が多数ございました。 また、発表の中で学生のリアルな印象や経験談等を知れたことが良かったです。これは定量的なデータからでは分からないため、参考にしたいと思いました。
-
SNSにおけるハッシュタグの活用等、リアルにSNSを就活に活用している学生さんならではの発想だと感心しました。資料や発表内容も簡潔にわかりやすくなっており、とても素晴らしかったです。
このインターンの振り返り
最後に、参加学生5名にインターンの振り返りを行って頂きました。
皆さん、この10日間で非常に多くの学びがあったことが分かります。

一生懸命・本気に取り組んだからこそ、多くの実りがあったことだと思います。皆さん、初日と比べると、顔つきも凛々しくなられました。

最後に
いかがでしたか?
今回、10日間に及ぶインターンシップに参加してくれた学生5名は、この10日でとても多くのことを吸収し、各段に成長されました。
インターンをきっかけに繋がったこのご縁を大事に、これからも大学生として社会人として、そして同期として、仲良く共に成長されることを遠くから祈っております。
またわかせんにいつでも遊びに来てくださいね!!

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